意訳:クリスマスの日にひとりで何をすればいいの?
1ヶ月ほど前からこのネタでひとつ記事を書こうかなと思っていたのですが、ついつい先延ばしにしており気付いた頃にはもうすっかりオンタイムになってしまいました。ジャズミュージシャンとしては毎年この時期にクリスマスソングを演奏する機会も多いですし、また、この世にはスタンダードナンバーとして定着しているド定番曲から少しマニアックな隠れた名曲まで本当にたくさんのクリスマスソングが存在します。まあ以前の記事を読んでいただいた方にはお察しの通り、このブログでわざわざ取り上げるってことは今回も大半がジャズからの選曲ではないんですが……毎年この時期でしか味わうことのできない楽曲と共に素敵な時間を過ごしていただけましたら幸いです。クリスマスに楽しみな予定がある方はこんな駄文を読んでいる場合じゃないぞ。
The Rance Allen Group - White Christmas
まず一つ目に楽曲自体はとても有名なものから。オハイオ州のゴスペル〜フリー・ソウルのグループがカバーしたこちらのテイク、なんと8分の6拍子のスウィートすぎるバラードナンバーに仕上がっております。ホワイト・クリスマスはチャーリー・パーカーをはじめとしてジャズミュージシャンもよく取り上げて演奏していることもあり、今までさまざまなテイクを耳にしてきましたが現時点で私が聴いてきたものの中ではこちらがベストオブメロウかと。
The Emotions - What Do The Lonely Do At Christmas?
日本国内でもヒットしたディスコ・クラシックス”Best Of My Love”で有名な女性コーラスグループ、エモーションズの極上クリスマスソングがこちら。曲調やアレンジメント、楽器編成としては極めて王道のスウィート・ソウルですが、その中で際立って大きくクリスマスを感じさせる要素としては四つ打ちの鈴の音ですよね(ド直球なイントロはひとまず置いておくとして)。これが曲中で鳴っているだけで一気にクリスマスソングとして聴こえますが、ポップスのアレンジメントとしての発祥は果たして何の曲なのか非常に気になるところです。
なお、今回の記事タイトルはこの曲のタイトルから引用させていただきました。この時期に家で晩酌しながら書き進めておりますので本当に仰る通りです。(?)
ちなみに、上記の2曲についてはソウル/ファンクミュージックの名門レーベル、STAXのコンピレーションアルバム”Christmas In Soulsville”に収録されておりますので、今年は一趣変わったクリスマスソングに触れたいという方はぜひともアルバム通してお聴きくださいませ。歌詞はクリスマスについて歌っていながらも内容はド直球の骨太ブルース、なんてのも収録されています。
フィロソフィーのダンス - 二人のエクリチュール
打って変わって近年作の邦楽、というかまたしても本ブログにて取り上げさせていただくフィロのスです。しかしどれだけ一気にハマってるんですかねわたし…。
発表された年代を問わずJ-POPにもクリスマスソングの名曲が数多くありますが、それらの楽曲を特徴付けるアレンジメントの数々がきちんと取り込まれていて、誰もが一聴するだけで予備知識なしでもクリスマスソング!と感じられる完成度の高い1曲かと思います。また、これに関してはクリスマス云々は関係ないトピックになりますが、ラスサビの半音転調ってJ-POPの王道アレンジのひとつですが大抵のものは無条件に良いですよね。これについても最初は何の曲が発祥なのか気になる。
そして極め付けは珠玉の主観視点MV。ご覧の際はPCではなくスマホで全画面視聴を推奨します。フィロのスは箱推しのはずなんですが、これはあんぬさんに揺らがざるを得ない……ロケ地みなとみらい周辺だし聖地巡礼でもするか……
Dexter Gordon - The Christmas Song
一括りにクリスマスソングと言えど、とにかく全編通してハッピーで楽しいものから少しばかりおセンチな気持ちを誘うものまで様々なのはここで言うまでもないでしょう。日々を過ごしているうちに年の瀬が近づき、街中などふとしたタイミングで耳にした瞬間に否応なく思いを馳せることになる楽曲の力は本当に感心させられます。という長々とした前置きとはそれほど関連していないのですが……ジャズミュージシャンという立場上(?)今回はモダンジャズで締めくくっておきましょう。心から大好きなデクスター・ゴードンの名演についてわたし如きが偉そうに解説などするのも野暮ってもんですので、こちらでは曲を紹介するだけとさせていただきます。ただひたすらに聴きましょう。
みなさまが良きクリスマス、及び新年を迎えられますことを願っております。今年は珍しく泡でも買っちゃおうかな。
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